皆さんこんにちは。
最近、巷でコロナウィルスと同じくらい騒がれている「缶詰め時の溶存酸素」について、今回はイラスト付きで説明していきたいと思います。
文字数に比べ、イラストをふんだんに盛り込んだブログになっており、親指世代の皆様はスクロールして軽やかに読み進めることが出来ます。
「ただ何かの資料を翻訳しただけでは?」というご指摘はどうかマスクの下にしまい込んでいてもらいたく思います。
溶存酸素とはなんですか?
ビールが一つの容器から他の容器に移動する際には必ず酸素と接します。
液体に取り込まれた酸素の総量をDissolved Oxygen(DO:溶存酸素)と呼び、PPB(Parts Per Billion 何億分の1)という単位で表します。
なぜ溶存酸素が問題なの?
ビールが空気に触れると酸化が始まり、結果的に好ましくないフレーバーが発生します。
溶存酸素量が低いということはより良いビールの味わい・より長い賞味期限を意味します。
どうすれば溶存酸素を最小化できるのか。
高性能の充填システムによって溶存酸素量を最小にできます。
缶もしくは瓶の充填ラインを使用する場合、製品に酸素が混入しやすいエリアに注意を払います。
洗浄
充填前の缶や瓶の洗浄において、酸素系洗浄剤や酸素抜きをしていない水を使用した場合には酸素の混入がおきます。
CO2パージ
洗浄が終わり、ビールを充填する前の容器に二酸化炭素を送り込み中の空気を追い出すことをCO2パージと呼びます。
パージのスピードや圧力の調整がDOの最小化に決定的に重要です。
充填
液体の充填量が足りなかったり、十分な泡が形成されなかった場合、ビン・缶内に酸素が入り込みます。
蓋の装着
ビンや缶に対し素早く栓や蓋を載せることが容器内に酸素が入り込むことを防ぐ上で重要です。
シーミング(巻締め)
酸素が陽気内に入らないようにするためには、ビンや缶の密閉を正確に行ない、不必要な容器の振動を抑えなければなりません。
とにかく計測
できる限り早く、高頻度で溶存酸素量を計測し、ラインのどこで酸素が取り込まれるのかを理解し、素早く対処することで酸素の取り込みを抑えます。
DOチェックは以下の二点が鉄則です。
- 充填の全てのポイントで行おう
- 1時間に一回は行おう
商品が優良となる指標として、 常にDOを50PPB以下に抑えること。
目標は、 10PPB以下に抑えることを念頭にまずは取り組んでみて下さい。
まとめ
全てのビールにはDOがあり、この値、DO値は少ないに越したことはありません。「いつ」、「どのようにして」発酵後のビールを扱うかによってDO値(溶存酸素量)は大きく変化します。
この、一連のDOマネージメントはビールの寿命を大きく左右できることからアメリカのクラフトビール業界でもホットな話題となっております。
もし、作ったビールを一週間以内に全てタップルームで売り切ってしまえるのであれば、このDOマネージメントはさほど大事ではないかもしれません。
しかし、どんな形であれ瓶詰めや、缶詰めのパッケージングを考えているのであれば、発酵終了からパッケージングまでの間にどのように酸素が侵入するかを理解し、しっかりDOマネージメントをすることが重要になってきます。
Wild Goose Canning日本向け正規代理店
今回ブログで書いたDOマネージメント内容を全て正しくシステムに反映させているパッケージング機材メーカーがWild Goose Canning/Meheen Bottlingとなります。
Wild Goose Canning解説ブログはコチラ
同社はボトリング機材メーカーとして有名はMeheenと2016年に合併。
Meheen製のモジュールをすでに導入しているブルワリーの場合、機種によっては組み合わせて使うことも可能。
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- 100を超える国で愛用
- 溶存酸素最小限実績
- 日本を含む世界に正規代理店あり
最高峰のボトリングノウハウを持つMeheenと、最高峰の製缶ラインノウハウを持つWild Goose Canning。
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仕様の打合せから、メーカー担当者&エンジニアとの窓口、各種通訳、翻訳、輸出入の手続き、通関対応、搬入・据え付け、さらには貴社ブルワリーでのトレーニングまで、全ての段階で同社のシステムに精通した日本人が徹底的にサポートします。
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