Why Is Everyone Going Crazy For Craft Beer|アメリカのクラフトビール事情:「そもそも何でブームなの?」

2016年8月25日

Why Is Everyone Going Crazy For Craft Beer|アメリカのクラフトビール事情:「そもそも何でブームなの?」

アメリカのクラフトビール事情、「そもそも何でブームなの?」

前回、IPA(アイ・ピー・エー)ブームの理由について色々とアメリカサイドで言われていることをまとめてみたのですが、今回はもうちょい掘り下げて「そもそもアメリカのこのクラフトビールブームって何?」ってとこを書いてみたいと思います。 

・・・完全に順番逆でしたね。ちなみにIPAブームの言及記事はコチラ

そもそも自分自身アメリカのクラフトビールと初めて出会ったのっていつだっけ?とふと思い返してみると2008年の1年間のアメリカ留学中だと判明。

その当時の写真がこちら。  

クラフトビール アメリカ ブーム

この伊勢丹の紙袋みたいな短パンを履いて、とても健全な留学生には見えない男こそ当時21歳の私である。

 

『ばあちゃん、俺学校辞めてプロのサーファーになる。』

 

とか今にも言い出しそうな雰囲気。 

ってか日焼けし過ぎ。

語学留学に行ってどうやったらここまで焼けるのか当時の自分に問いたい。

そしてついでに当時の短パンのセンスについても突っ込みたい。

写真で手にしているのはおそらくハイネケンだがこの時一緒にブルックリンブルワリーやシエラネバダを飲んだことを覚えている。

あの時の衝撃は忘れない。

クラフトビール アメリカ ブーム

と、小生の話はさておき調べていくとやはり約10~15年くらい前はブームのブの字もなく、クラフトビールの知名度は果てしなく低かったことがわかる。

当時はミラー(Miller Coors)や、バドワイザー(Budweiser)といった大手がアメリカのビール市場を牛耳っていた。

独立したクラフトビールブルワリー(醸造所)も、もちろんあったのだが超地域密着型で供給先も少なかったという。

では一体どのタイミングでブームが起こったのだろうか。データを見ると劇的な市場変化はここ4~5年で起きていることがわかる。

データ引用: Brewers Association

All information is courtesy of the Brewers Association.

解説:

アメリカ国内クラフトビールの量的シェア

2013年7.8%

2014年11.0%

2015年12.2%

※日本はちなみにまだ1~2%くらい

 

アメリカ国内クラフトビールの市場規模

2015年:22.3BILLION=約223億ドル(昨年比16%増)

 

アメリカ国内クラフトビールの生産量

2013年15.6ミリオンバレル=約18億リットル

2014年22.1ミリオンバレル=約26億リットル

2015年24.5ミリオンバレル=約29億リットル

※ちなみに東京ドーム一杯は12億4,000万リットル

 

アメリカ国内クラフトビールブルワリーの数(醸造所の数)

2013年2,863件

2014年3,722件

2015年4,269件(昨年比15%増)

 

アメリカ国内クラフトビールの量的シェア

アメリカ国内2015年度新規設立ブルワリー

620件(68件閉店)

年間620件ってことは1日2件くらいのペースでブルワリーが新設されている。もはやブームの枠を超えている気がしますね。

それにしてもバレルとかミリオンとかビリオンとか単位直すのしんどい笑。

何でこんなバラバラなんだちくしょう。

そして、そのブームの要因、要するに「なんでやねん!」の部分に関しても様々な考察があります。

 

ブーム要因その1:人々のビールへの好みが変わってきた

一昔前のアメリカではとりあえずビールはガブ飲みさえできればそれで幸せ!と考える人が多く、味に関して探求心を持つ人はあまりいませんでした。

しかし、昨今では男も女もビールの味に関して冒険好きが急増。

「もっと独創的な味わいのビールを飲みたい!」という風潮が生まれ、「人と同じはなんか嫌っ!」という個性も手伝い、大手が造らない様々なビールスタイルを手掛けるクラフトビールに日の目が差したと言われております。

クラフトビール アメリカ ブーム

ブーム要因その2:造り手がイノベーションを起こす

クラフトビールを醸造する手法も目覚ましい発展を遂げる。市場のトレンドを掴み続けるため日々研究を怠らず、ブルワー達は誰よりも味の探求を続けた。

ブームで沸く市場に自慢の新商品を送り出すため、さらには次のブームを予想して大衆をリードするため。もうとにかくめっちゃ勉強したのである。

ブーム要因その3:缶の普及

ピクニックやハイキングやお祭りなど様々なシーンでもクラフトビールが飲まれるために瓶より手軽に持ち運び可能な缶での販売に素早く着手。

アメリカではゴルフ場やテニス場での瓶の持ち込みは禁止されえているところも多く缶での製造は屋外ドリンカーへのアプローチには欠かせなかったのである。

クラフトビール アメリカ ブーム

写真:缶詰め機械:Uncommon Brewers提供

ブーム要因その4:誰でも造り手として仕掛けられる

ブームを巻き起こしている要因の中でも大きな比重を占めると言われているのがこちら。アメリカでは誰でも自分の好きなクラフトビールでブルワリーを始められるのである。

 

必要なものは初期投資費用と独創性、自分のクラフトビールの味でブームで渦巻くマーケットに仕掛けたいという強い情熱のみである。

前述した通りアメリカでは1日に約2件ブルワリーが新設されていることもあり、参入障壁はさほど高くない。

免許取得に8~11ヵ月ほどかかるらしいが準備期間に当てられて丁度いいというブルワーの意見も聞く。アメリカでブルワリーを開くために何が必要かについては後日詳しくブログにしたいと思う。

クラフトビール アメリカ ブーム

まとめ

真面目に分析するとその飛び抜けた数字に唖然とする。「ブーム要因その4:誰でも造り手として仕掛けられる」は結構大事だと思った。

日本ではブルワリーを開くための手続きが緩和されたとは言え、まだ厳しいと感じます。と言うのも個人的にはもっと*ブルーパブが増えればさらにブームは盛り上がると思うのです。

クラフトビール愛飲者の「Exclusive:自分はちょっと特別」と感じる心に訴えるのにブルーパブほど素晴らしい場所はありません。

『やたらめったらブルーパブが増えたらまずいビールだって出てくんだろーがこのバカチン!ブームが失速するわっ!』とお考えになる方もいるでしょうが保守的に考えるのではなく競争により淘汰され日本のクラフトビール全体の基準が上がると考えれば、長い目で見ればプラスに働くはずです。

日本でクラフトビールを取り扱うお店を周って色々とお話を聞かせて頂くと自分のブランドを立ち上げて勝負したいオーナーの方は実は結構います。

最前線でトレンドの最新情報を日夜浴びている彼らのビールこそ私は飲んでみたいと思います。チャンチャン。

*ブルワリーが併設しているバー。造りたてのクラフトビールを提供できる。

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参考URL:

http://www.businessinsider.com/why-craft-beer-is-so-popular-2013-4

http://www.meheen.com/the-craft-beer-industry-is-exploding-why-is-it-so-popular/

https://www.brewersassociation.org/



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