【ブルワー必読】Just “DO” it!/溶存酸素とクラフトビールの缶充填

2020年11月08日 コメント:1

ワイルドグース 缶 充填機 クラフトビール

爆速で進む缶シフト

パッケージングされ酒販店で売られるビールといえば日本では缶が主流だが、アメリカでは長らく瓶ビールに対する根強い人気があった。缶に入ったビールはBudやCoorsなど、さして特徴もないナショナルブランドで、クォリティーの高い輸入ビールやクラフトビールはビン一択。そう、缶ビールは「安物ビール」。そんなイメージが米国では非常に強く根付いていたからだ。

 もちろんコロラドのOskar Bluesのように早くから缶によるパッケージングに取り組んできたクラフトブルワリーもあったが、状況が劇的に変わったのはここ数年のことだ。全国区で流通する大手クラフト・ブルワリーが徐々に缶シフトを進め、その結果スーパーや酒販店に缶に詰められたクラフトビールを目にすることが増えてきた。クラウラー(Crawler)と呼ばれるカウンタートップ型の簡易缶詰機がタップルームに大ブームを巻き起こしたのもこの頃のこと。

クラフトビール 缶充填 wild goose ワイルドグースクラフトビール 缶充填 wild goose ワイルドグース結果的にクラフト業界における缶ビールの認知度は劇的に改善。5年くらい前までクラフト業界ではビン・缶の比率が9”1ぐらいだったものが、今ではそれが逆転。3:7か2:8かというレベルまで来ている。ただ、缶充填機はビン充填機に比べ相当高価。多くの小規模醸造所が「巡回充填サービス」であるモバイル・カニング業者に委託をしていたが、最近ではWildgoose社のGoslingのようにマイクロブルワリーでも導入可能な、安価・小型・超高性能と三拍子揃った缶充填機も市場に登場。コロナによる巣篭もり需要の高まりと合わせて、現在アメリカでは爆速で缶シフトが進んでいる。業界では空缶の奪い合いが起きているほどだ。

What is “DO”?

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だけど、実はクラフト業界が長らく缶に手を出してこなかったのにはより切実な事情があった。それが"DO"、そうDissolved Oxygenの問題だ。Dissolved Oxygenとは液中に溶けた酸素、つまりビール内の「溶存酸素」のこと。空気の約21%は酸素。発酵後のビールはほとんど酸素が含まれないため、一旦ビールが外気に触れると平衡と呼ばれる濃度までどんどん酸素を取り込んでしまう。このビールに溶け込んだ酸素量をDOと呼ぶわけである。

歴史的に見てビン充填機に比べて缶充填機は高価なだけでなく、充填時にビール内に取り込まれる酸素量、つまりDO値が高いとされてきた。ビン充填の場合、バーカウンターでの充填であるグラウラーでもない限り、どんな安い手動充填機でもカウンタープレッシャーと呼ばれる等圧充填方式を採用していることがほとんど。

カウンタープレッシャー充填では、まず密閉状態でビンをCO2によって加圧し、一気に開放してビン内の酸素を含む空気をパージし、再度ビンをCO2加圧の上、ビールを充填するのと同時にCO2を弁から逃がしていく(より高価なシステムではCO2パージではなく逆にビンを真空状態にして中を脱気するものも多い)。

クラフトビール 缶充填 wild goose ワイルドグース「等圧充填」という名前からもわかるように、充填時に弁を介して外に押し出されていくCO2圧力とビールのガス圧がおおよそ同じになることから、充填時に泡が立ちづらい利点があり、また充填後液面で発生する少量の泡が液面の上に残る大気を瓶口へと押し出す効果があるため、DOや液面上の酸素量であるHO(ヘッドスペースの酸素量)のコントロールが比較的容易とされている(詳しく言うと打栓後、密閉されたパッケージ内のDOとHOを合わせたものをTPO<総パッケージ内酸素量>と呼ぶが、ここではこれらをまとめてざっくりとDOと扱うことにしよう)。

 一方、ただでさえ口径が大きく、剛性に乏しい缶では効果的な充填システムの構築が難しく、ナショナル・ブランド各社が採用するような超高額ロータリー充填機でもない限りカウンタープレッシャー機能が付いた充填システムは現在でもほぼ皆無に近い。

酸素と酸化

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でも、そもそもなぜビールに溶けた酸素の値がそんなに重要なのだろう?それは大気中の酸素がビールに触れることによってビールを酸化させるからだ。酸化とはある物質から電子が奪われること、そして電子を受け取ることを還元というが(従って酸化と還元は必ずペアで発生する)、その最も典型的な例が酸素原子による酸化還元反応だ。最近では「活性酸素」という語をよく耳にするようになったが、活性状態にある酸素は2つで一つのペアになっているべき電子の一方を欠いている。このような酸素原子は自己安定のために周りにある物質から電子を奪おうとする。これが「活性」が意味するところだ。電子を奪われた物質は「酸化」され、奪って安定した酸素原子は「還元」される。このように本来対であるべき電子の片方を失った状態の分子や原子・イオンなどを~こちらもよく耳にすることがあると思うが~「ラジカル」とか「フリーラジカル」とよぶ。つまり活性酸素はラジカルの一種ということだ。ラジカルは化学的に非常に不安定なため、あっという間に酸化・還元反応を進めて自身を安定化させようとする。

 酸化や還元は純粋な化学反応なので、どちらの方が良いとか悪いといった違いはない。ヒトを含めた生き物が呼吸をするのは体内に取り込んだ酸素を使って細胞が酸化という化学反応を利用して莫大なエネルギーを取り出すためだ。酸化・還元反応がなければ生命は維持できない。そう、生きるための酸化・還元反応が「代謝」なのだ。これは酵母とて同じこと。酵母は周りに酸素があるあれば酸素による酸化反応からをエネルギーを取り出して増殖し、なければ別な物質による酸化反応を利用して代謝する。そしてその副産物がアルコールなのだ。だから酸化は醸造には決して欠かさざる反応と言える。

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 ところが完成した酒において酸化は絶対悪とよべる存在。誰だってグラスに注ぎっぱなしでしばらく放置した後のワインの風味に驚いた経験があるだろう。大気中の酸素がワインを酸化させるビールは外気と接触すると同時に「気が抜けて」しまうため、酸化を原因とする風味の変化に気が付きにくいかもしれないが、やはりワイン同様酸化によって味わいが急速に変化する。問題はこのような酸化が飲み手に届く前、つまり醸造所でも発生しているということだ。こう書くと、業界人なら「濡れたダンボール」や「チーズ」、「猫のオシッコ」といったフレーズを連想するかもしれない。「そんなビールをいまだかつて作ったことはない!」と胸を張るのはいいけれど、それはあくまで「事故レベル」の酸化を防いだというだけでしかないし、もちろんこんな初歩的な事故を防ぐために大手ビールメーカーは億単位の投資して充填システムを整えているわけではない。彼らが巨額を投じて血眼になってDO値を下げようとする理由、それは酸化が「品質保持」に直結するからだ。品質保持の追求とは、意地悪い見かたをすれば少しでも賞味期限を長くしたいという利益追求の現れだし、良く言えばできるだけ出来たて本来の味わいを届けたいという品質への飽くなき追求ともいえる。

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 そしてこのようなレベルでの酸化を防ごうとすれば、目指すDO値は"parts per billion"(十億分の一)すなわち「ppb」のレベルとなる。ちなみにppbはより馴染みの深い"ppm"(pars per million/百万分の一)のさらに千分の一。ppmはパーセンテージで表せば0.0001%だから、ppbとなるとなんと0.0000001%。このレベルの酸素でもビールは秒単位で酸化し、モルト感や色身、そしてなんと言ってもフレッシュなホップの薫りなどが失われてしまう。中でも最近流行りのNEIPA(Hazy IPA)の酸化はショッキング。搾りたてのグレープフルーツジュースのような薫りや旨味が変質するのは当然としても、驚くべきはその色身だ。酸素は淡いグレープフルーツをまるで蓄膿症のような緑黄色へと変化させてしまう(失礼!)。もしどこかのタップルームでそんなNEIPAに出会ったら、そんなブルワリーは今後避けたほうがいい。缶や瓶詰はおろか、ケグへの充填ですらDO管理が出来ていないことの現れだからだ。そう考えれば持ち帰り用のクラウラーがいかに最悪な充填法かも想像もつくだろう。カウンタートップでの充填ではほぼ全くDOのコントロールできないからだ。出来ることと言えばCO2専用のタップを用意して、充填前に缶のCO2パージを行うことぐらいだろうか。それでもNEIPAなら充填当日、他のスタイルでも2〜3日後にははっきりとDOによる酸化の影響が現れてくる。これがIPAなどのビール・スタイルの多いクラフト業界が長らく缶に手を出すことができなかったった最大の理由なのだ。

 しかしクラフト業界における缶ブームと共に状況はここ数年で劇的に改善。特にWildgoose社のDOバスターのように、インライン型缶充填システムでも超低DO値を叩き出す仕組みが開発され、カウンタープレッシャーを使用しなくとも非常に優れたパッケージングができるようになってきた。

クラフトビール 缶充填 wild goose ワイルドグースクラフトビール 缶充填 wild goose ワイルドグースホンの十年ほど前まで"ppm"レベルだったクラフト業界のパッケージング・クォリティも、今やナショナル・ブランドと同じppbレベルの土俵での勝負が可能になっているのだ。さらに同機能を付加したGoslingのように、高価な充填システムとほぼ遜色ないDOレベルを達成した小型・軽量な小規模ロット用充填システムがお手頃な価格で提供され始めており、いまや缶充填の波がマイクロ・ブルワリーにまで押し寄せている。

 しかしビール・パッケージングはある種の芸術。オペレーターの絶え間ない努力と知識・経験、そして科学的なDO計測がなければどんな高価な機材を使っても意味はない。「どんなに素晴らしい充填システムをもってしても、どんなにボロい充填システムより悪いDO値を叩き出すことができる」。これがパッケージングの鉄則。DOの本質を知らずして低DO充填はありえない。そこで今回はビール醸造所におけるパッケージング周りにおけるDOの基礎的なノウハウを紹介し、次回はWG社の情報をベースに一歩踏み込んでより具体的なDO対策のノウハウを公開したいと思う。

酸素暴露

ドイツなどでは資本力のあるラガー系ビール醸造所を中心として仕込み段階から徹底的に酸素やその他の酸化原因物質を麦汁から排除する手段が取られている。最近ではホームブルーイングレベルであっても麦汁の酸素への暴露を防ごうというLoDO(低DO)ブルーイングが流行りだ。その手法の一つが仕込み水の脱気。つまり水に溶けている酸素の排除だ。仕込み水を5分程度煮沸し、熱交換器で急速冷却してからストライクウォーターとして使用する方法だが、これだと熱エネルギーも手間も相当無駄になるため、代わりに仕込み前夜に水に少量の砂糖とドライイーストを加える手法が考案されている。増殖段階にある酵母は恐ろしいほど大量に酸素を消費するため、翌朝には煮沸による脱気と代わり映えしないレベル、すなわちDOほぼ0が達成できると言われている。当然ここで加えられた酵母は煮沸の際に完全に滅菌され、その後の発酵にはなんら影響を与えない。

 このことからもわかるように、発酵を経たビールは酵母の酸素消費によってそのDO値がほぼ0になっていると考えていい。従って発酵プロセスが行われたタンクにビールが入り続けている限り、大きくDO値が変動することはあまりない。後はこの状態をどれだけ維持できるかが勝負というわけだ。例えばドライホップのためにハッチを開ければ一瞬で酸素を含んだ外気がタンク内へと侵入してしまう。CO2パージが可能なHop Gunのような装置を利用してホップを送り込むのはこのような理由のためだ。また液体としては密閉されていても気体の外部とのやり取りは少量ではあれ常に発生している。例えばガスケットなどに多用されているシリコンは非常に高い酸素透過性を持っており、どうしても微量の酸素がこれらの部品を通して中に入り込んでしまう。「いやいや、タンクは加圧されているから中に酸素は入りこまないのでは?」と思うかもしれないが、分子のやり取りはその分子に関する圧力、すなわち分圧によって定まるため、酸素がほぼ存在しないビールと酸素を多く含んだシリコン・ガスケットの境界面でのやり取りにビール自体の圧力はあまり関係ないと言っていい(実際には異なる「相」の間のやり取りはより複雑だ)。

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 しかしビールの酸素への暴露における最大の危険はやはりなんと言っても移送、つまり異なるタンクやパッケージング・システムへの送液時に訪れる。送液前、ホースやパイプの中には当然空気が満ちているし、なにより移動先容器であるブライト・タンクやケグには空気が満ちているからだ。そしてその空気の1/5は酸素である。現実的に言ってある容器から異なる容器へビールを移送させた場合、その間で起きる酸素への暴露、そしてその結果としての酸化は決して避けて通れない。3500Lのタンクにたった1Lの空気(1円玉一枚ほどの重さ)が入っているだけでも、そこに注入されるビールのDO値は100ppbも上昇してしまう。逆に言えば低DO値達成の最善の策は「ビールを今入っている容器から動かさない」ということになる。しかしそれではビールを飲むことすらできなくなってしまうので、次善の策が送液経路や移送先のタンクにおける徹底的な酸素の排除なのだ。

CO2置換

空のタンクから酸素を追い出そうとした場合、最も効果的な方法は水によるCO2置換だ。ケグやブライト・タンクを水で満タンにした後、CO2でそれを押し出す方法だ。これにより水が占めていた空間部分をCO2で置き換わるというわけである。しかし、「満タン」といっても実際には若干のヘッド・スペースが残ってしまうもの。このような空間に残る空気に対しては、置換前にCO2で加圧し、一気に開放することでそとに押し出してしまおうう。これがいわゆる「CO2パージ」だ。

 重要なのはその手法。出口側の弁を開放したまま、もう一方からただ漫然とCO2を送り込めばいいというわけではない。こうすると中の酸素がなかなか外に出きらない。ホースに送液した際、中の空気の一部が気泡となってなかなか外に出ていかないのと同じ理屈だ。出口側の弁を閉じ、容器を安全耐圧上限レベルまでCO2で加圧した後、弁を開放して一気に減圧するパルス動作を行おう。かなり高めの圧力の話しだが仮に3 barでパルス動作を繰り返した場合、1回で酸素は21%から7%、二回で2.9%、三回で2.2%、10回で0.9%程度まで下がってくる。現実的には15回程度、パージを繰り返せば十分だ(当然2barであればより多い回数が必要になってくる)。

 またホースやパイプなどライン内の空気もその長さが長ければ長いほど中の空気量は多くなってくる。特にラインが繋がった先にカーボネーションストーンが付いている場合は要注意。カーボネーションストーンは無数の細かな気泡を生じさせることで、ビールに対する気体の接触面積を劇的に増加させることで液体中に気体を効率よく溶かし込むことを目的としており、同じ量の外気が液面上部(ヘッドスペース)から侵入する(例えばハッチを開けた場合など)よりも遥かに影響が大きい。文字通り「桁違い」のレベルだ。従って、カーボネーションストーンからビールへと入る酸素の侵入経路をよく理解し、Unitankやブライトでカーボネーションをする際にはしっかりこの経路内を同じく上のパルス・パージで処理しよう。

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 置換や洗浄に使用する水にも気をつけたい。通常、蛇口やROシステム(逆浸透膜濾過)から出た水は10~12ppm程度、つまり8000~12000ppbほど酸素を含んでいる。CO2でタンク内の水を置換したとしてもその壁には水滴が付いているわけで、そこに送り込まれてきたビールはあっという間にその酸素を取り込んでしまうわけだ。従って、これらの用途に使用する水は脱気されていることが超重要。このような水の脱気にはさすがドライイーストと砂糖は使用できないから、BK等を使用して水を5~10分程度煮沸した後に熱交換器で急速冷却した後に素早く目的用途に使用しよう。熱交換器を使用せず、そのまま冷めるまで放っておくと、どんどん大気中の酸素を取り込み始めてしまい、煮沸の意味がなくなってしまう。ビジネスがある程度大きくなってきたら本格的な脱気装置の導入を検討するのも良いかもしれない。

 ブライトや充填機の洗浄や殺菌についても注意しよう。例えば洗浄剤は過炭酸ナトリウムなどの酸素系洗浄剤ではなく酸系洗浄剤を使用する。その名の通り、酸素系洗浄剤は酸素による酸化力を利用して洗浄を行うが、濯ぎきれずタンク内に残った洗浄剤がビールに触れれば今度はビールを酸化させてしまうからだ。同様に殺菌についても、特にすすぎ不要濃度で使用し、十分な乾燥や大気暴露の時間が稼げない場合はハロゲン系ではなく酸系の殺菌剤を使用しよう。ヨウ素や塩素などハロゲン元素はその強い酸化力が強力な殺菌作用をもたらすが、同時にビールも酸化させてしまう。

 最後に、使用するCO2そのものの純度も考慮に入れておきたい。ボンベに入ったCO2は高くても純度99.9%ほどであり、全体として15~30ppm程度の酸素を含んでいる。現実的な純度は99.5%辺りだろうから、置換やパージは決して「最終兵器」ではないことを覚えておこう。結局の所やはり「ビールを今入っている容器から動かさない」ことに勝る方法は無いということだ。

The Myth

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酸素や二酸化炭素など、目に見えない気体の物性、すなわちその振る舞いは直感的でないことが多い。そのため科学的に怪しげな主張がまかり通っていることも多かった。代表的なのは「CO2はO2(酸素)より重いので下に滞留する」というものだ。いくつかの条件が揃った場合においては正しいが、現実的な意味では「間違い」だ。もしそれが本当なら大気中の一番「底」である地表面に住む我々の周りにはCO2だけしか無いことになってしまう。煙が拡散するように空気の対流やゆらぎによって気体は混ざりあっていくし、そもそもゆらぎがなくとも複数のガスが混在する場合、たとえ最初は別れていた状態であったとしても、それぞれの濃度の違い、つまり個々の濃度勾配に従って徐々に拡散し混合していく。もちろんCO2・O2それぞれの分子量の違いから混合プロセスの初期はCO2が下に潜り込むような現象が見られるが、例えば充填前の缶にCO2を吹き付けるCO2パージの際、缶底に吹き付けられたCO2は水と油のようにO2と分離し続けて缶内にとどまるなどという事は起きない。気流が全く無い状態ですらやがて大気と混合してしまうが、優しくCO2を送り込まなければ渦が発生しあっという間に大気は缶内に侵入してしまう。

今回は完成後のビールの風味に大きな影響を及ぼすDOについて見てきたが、次回はそれを踏まえていよいよ缶充填における「DO要注意ポイント」を見ていこう。

 

この記事を書いた人:Jimmy 山内
"アメリカンクラフトビール&ウイスキーアドバイザー"

エディンバラ大学博士課程に在籍中、Scotch Malt Whisky Society 本部に勤務。ウイスキースペシャリストとして本部のバーで働きつつ、樽選定委員として初のジャパニーズウイス キーや1.100記念ボトルなど数多くのウィスキー選定に携わる。現在カリフォルニアワインの主要産地であるサンタ・バーバラに在住し、全米のウイスキーおよびクラフト・ビール関連のビジネスに携わる。アメリカのクラフトビールに徹底的にコミットした「Tokyo Aleworks」の統括プロデューサー。



返信:1

R.M
R.M

2021年1月26日

質問なのです。仕込後(発酵終了後)のDOが大敵なのは承知致していますが、
仕込み水を脱気する意味合いはどうなんでしょうか?

糖化→ろ過→煮沸の煮沸工程で脱気されると思われるのですが不十分なのでしょうか。
また発酵を補助するために冷却麦汁に酸素をわざわざ溶け込ませるブルワリーも少なくないと思います。
この意味でも仕込み水の脱気の意味あい?に疑問を持ちます。
知識不足で申し訳ございませんが、糖化中、煮沸前、煮沸中の麦汁の酸化でもビールの品質に影響があるのでしょうか。

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