FREEWHEEL BREWING COMPANY
address | 3736 Florence St, Redwood City, California 94063 |
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access | Bohannon Drive @ Campbell Avenueバス停下車徒歩5分 |
website | http://freewheelbrewing.com/ |
business hours |
日曜~水曜:11:30am~22:00pm 木曜~土曜:11:30am~23:00pm |
※各SNSではここで紹介しきれなかった写真もいっぱいアップしてますので是非チェックしてみて下さい!
アメリカのクラフトビールの最新情報も随時更新しています!
続いてはサンフランシスコから車で約30分南下したところにあるこちらのクラフトビールブルワリー。
2012年に設立と比較的新しいブルワリーです。ニッチではありますがイギリススタイルのカスクコンディションエール(樽熟成製法)を得意とするこのブルワリー。
当然、ハンドポンプで注がれるパイントに期待が高まります。今年2016年にはあのウォールストリートジャーナルにも取材されている何かと話題のクラフトビール。
西海岸カリフォルニアであえてイギリススタイルのクラフトビールにこだわるヘッドブルーとマネージャーのお二人にお話を聞きに行ってきました!
到着!ロゴ、可愛いすぎ!もはやセンスしか感じません。レトロでいいですねぇ~。
犬がチャリンコ乗ってます。「犬もおだてて、クラフトビールを飲ませればチャリをも乗りこなす」ってことですね!
そして店内はかなり開放的!料理も提供しているので店内中いい匂い♪
遊び心が溢れる店内には仕掛けがいっぱい。
「ここが私のハッピーな場所です」と書かれた下にはなにやらアンティーク調の電話機が。
シラフの時ですら思わず受話器を握りたくなります。テレビもいたるところに付いていてスポーツ観戦にもピッタリ。
さっそく、セールスマネージャーのロバートさんと、ヘッドブルーのアリーシャさんにお話を聞いてみました!
よろしくお願いします!もうなんてゆーか個性溢れる場所ですね!色々と聞かせて下さい!
ロバート:なんてったって俺たちのクラフトビールのユニークさはこの伝統的なイギリスの製法に乗っ取っているとこかな。
オーナーと初代のヘッドブルーがイギリスの地方を旅した時にカスクコンディションのクラフトビールを飲んだのがきっかけでそれをアメリカでもやろうぜってなって始まったのさ。
カスクコンディションはまだまだニッチな分野だなんだが近くに住んでいるクラフトビール好きは話を聞きつけて来店してくれているよ。
そこから打ち解けて常連さんになってくれる場合がほとんどだな。
イギリススタイルのカスクコンディションのエールに特化しているブルワリー。確かにここが初めてっすわ。
ロバート:カスクコンディションについて少し話すと俺達のカスクエールには炭酸は加えない。
ビアエンジン(ハンドポンプ)のラインの先はそのままケグにつながれていて、二次発酵で生まれた炭酸だけを使っている。昔ながらの地下セラーの温度と近づけるためにも、10℃に保ちハンドポンプでくみ上げお客さんに提供する。
そうすることで、クリーミーで美しく、口当たりが滑らかなカスクエールを提供できるのさ。まぁでも温度を10℃で管理していること、炭酸を加えていないことがお客さんにしたらちょっとしたカルチャーショックになる場合もある。
今まで多くの人に「ぬるい、単調なビールだ。」とか言われてきたが「お客さん!それがベストコンディションなんですよ!」って説明する毎日さ。
全部自然環境に任せているんだからな。そして、本当にビールが好きな人は喜んでくれることが多いのも事実。
ここでは教育も大きな仕事の一つだな。でも手応えはものすごく感じているさ。
なるほど。お客さんをリードする面でも教育は欠かせないわけですね。日本では-0℃で提供されるビールも人気の時期がありましたね。
ロバート:-0℃?!それは面白いな!東京?一度飲んでみたいもんだ。
冷たさが先行し過ぎていて、香りなどはそこまで感じられなかったと思います。まぁでもあの喉ごしは何とも言えないですね!特に暑い日には。
アリーシャ:私達のクラフトビールはナイトロジェンビールと近いわね。ほら、ギネスとかでたまにあるでしょ?小さな泡で口当たりもスムースで滑らか。
ロバート:あと、うちはほとんどのビールが3.5%のアルコール度数。バドワイザーライトとほぼ変わらない。それでいて比べ物にならない程の香りがあるのが強みさ。
1日中飲んでいられる。サンフランシスコでバーをしている友人に聞いたんだが、年配になったクラフトビールの愛飲者はガツンとしたW(ダブル)IPAとかは正直しんどく思い始めている。
しかし、アルコールの度数を下げるために香りが弱い大手のラガービールに走るわけにもいかず低アルコールで味わいを楽しめるクラフトビールが徐々に人気を博してきているそうだまさにうちのクラフトビールってわけだ。
なるほど。アメリカは本格的にクラフトビールが流行り始めてから30年以上経ちますもんね。初期にクラフトビールブームを牽引した方々はすでにお年を召されてきているわけですね。
ロバート:そうゆうことさ。まぁブームはまだブームは続いているんだが。うちのヘッドブルーのアリーシャのクラフトビールを求めて来る年配の客層も多い。アリーシャの経歴について少し話そうか。
アリーシャ:私はシカゴのSiebel Institute of Technologyで一通りクラフトビール勉強したわ。
その後ドイツに渡りビールの修行に明け暮れ、その後イギリスのブルワリーでも実績を積んだわ。イングリッシュエールについてはそこで叩き込まれたのよ。
Siebel Institute of Technology : https://www.siebelinstitute.com/
・・・すごい。クラフトビール職人にとっては完璧と言える程のキャリアですね。ドイツとイギリスで実践を積んでいるってもうこの道のエリートじゃないですか。そしてインターナショナル。
アリーシャ:ここで使っているシステムや機材も幾つかは本格的なカスクエールを作るためにイギリスから職人を呼び、全てイギリス仕様で作ってもらったわ。
わざわざイギリスから呼んで作らせるとかこだわりが半端ないですね!
ロバート:ところで日本でのビールの飲み方ってどうなんだ?みんなバーに行って飲むのか?それともスーパーか酒屋で買って家で飲むのが主流なのか?
日本は居酒屋と呼ばれるバー&レストランで飲むことが多いと思いますね!最近ではクラフトビール専門のバーもめっちゃ増えていますよ!特に東京では!
ロバート:なるほどな。シリコンバレーでよくあるのは大きな会社は社内にタップを持ってるんだ。
俺達のお客さんにAirB&Bって企業がいてサンフランシスコに大きなオフィスがあるんだけど、30個もタップを持ってるよ。
しかも全部クラフトビールが繋がっている。社員はいつでも飲んでいいってシステムだ。
AirB&BってあのAirB&Bですよね!めちゃめちゃ今流行っているサービスじゃないっすか!マジっすか!!さすがシリコンバレー!
日本じゃ考えられないですね!いつでも飲んでいいって自分が社員だったら毎日酔っ払って仕事してますね絶対。笑
アリーシャ:それも一種の会社の戦略なのよ。社員が会社の中で飲めるし、洗濯だって出来ちゃうんだから。ジムだってある。
その代わり社員同士でのコミュニケーションが増えて結果的に仕事がはかどるってことなのよ。
ロバート:Facebookにもよくビールを注ぎに行くぜ。本当におもしろい人が多い会社だと思うよ。会社は従業員に必要な物は全て与える。無料の食堂だってあるんだ。
いやぁ~驚きですね。というか名だたる大手の御用達っぷりすごいですね御社!マークザッカーバーグも飲んでるかもしれないってわけですね!
ロバート:Facebookはちょうど来月も行くんだが、Facebookの場合、屋上に庭園があるんだ。
バンドの生演奏とか色々準備されていてそこで俺達もクラフトビールを提供するってわけさ。そこでも色々とクラフトビールについてうんちくや歴史を述べさせてもらってるよ。
アメリカではクラフトビールの文化がいかに人々に浸透しているかがわかりますね。面白いお話をありがとうございます。最後に日本のクラフトビールについてはどう思いますか?
ロバート:常陸野だな。アウル(梟)ビールってことでよく耳にする。飲んだこともあるがあれはおいしい。
アリーシャ:私も常陸野くらいしか思いつかないわね。飲んだことないけど梟のマークは印象的で覚えているわ!
ありがとうございました!アメリカでこんな本格的なイギリスのビールが飲めるなんて思いませんでした!とってもおいしかったです。
まとめ
味わいや風味が強すぎるクラフトビールに慣れてしまうと、どうしても気付きにくくなってしまう本来のビールのバランスや味わいを一人でも多くの人に知ってもらいたいと強く願っている2人が何より印象的であった。
ホップの効いたキンキンに冷えたクラフトビールを愛する人からは「ぬるいし、味が薄い」と言われることもある中、その理由を説明し、本来のビールのバランスを本場イギリス仕込みのカスクエールに乗せて伝える素敵なブルワリーである。
ヘッドブルーのアリーシャさんもイギリスで修行を積んでいるだけでなく、ハンドポンプや幾つかの設備もイギリスから職人を呼び作らせている。
その徹底したこだわりはAirB&BやFacebookなど超名高いIT企業の目にも止まりお声がかかっている。
本場イギリスのハンドポンプによるカスクエールをアメリカの西海岸で味わえる貴重な体験を是非あなたにも体験して頂きたい。
その他アメリカのクラフトビールに関するブログも是非読んでみて下さい!